その人自身の色がもっとも色濃く発揮されるのは「リズム」ではないだろうか。
文章でも喋りでも「その人らしさ」を作っているのは「リズム」だと思っている。
本当の天才を除いて、内容で勝負するのは難しい。
突き詰めれば似たりよったりの内容になるから、
尖ったことを発信してもどこかの誰かが同じことを言っているだろう。
であれば違いやその人らしさは「リズム」で出すしかない。
リズムというのはすごいボンヤリしている。
けれど明確に定義できてしまったら再現できるということにもなる。
これでは違いどころか同じものが量産されてしまう。
ボンヤリしているからこそ、その人の色が出るとも言えるのだ。
喋りであれば「トーン・スピード・テンション・ボディランゲージ」など
リズムに起因するものとして挙げられるが、
特に次の要素がリズムに影響を及ぼすと思っている。
・「えー、あのー」などの繋ぎことば
(脳のおならやフィラーとも表現されているもの)
・そうですね、などの語頭表現
・〜ね、などの語尾表現
そしてこの中で最も費用対効果が高いのは「脳のおなら」をやめることだ。
これほど聞いている方の邪魔になるものはなく、
無くすだけで聞きやすくなるものもない、と思っている。
せっかく良い内容を喋っているのに、
話している間ずっと「えー・あのー」が挟まるだけで聴く気を無くしてしまう。
すごいもったいない。
習得の仕方としては「独り言」がポイントだ。
・あえて「独り言」を言って、そのときに「えー・あのー」を無くすことだけを意識する。
・そして録音をして自分にフィードバックする。
これだけ。
要は「癖」なので脳のおならをつけずに喋ることを癖にする、ということだ。
練習でできないことは本番でもできないと同じ要領で、
一人でいるとき、とにかく意識してとにかく繰り返して習慣化させる。
するといつの間にか本番でも「えー・あのー」をつけてずに話せている自分がいる。
もちろん人前で話すときとか、緊張で言っちゃうこともあるだろうけど、
癖によって発生しているものではないので思ったより多くないことに気づくと思う。
もしそのような状態でも無くしたい場合は、その機会を多くもって「慣れ」を使うとともに、
独り言でやったことと同じことをやるだけ。
言うは易く行うは難し。
もちろんそうだが、習得への理解としてはこれしかないのではないだろうか。
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